昨日に続いて、本日も晴天なり。
今日は沖縄本島の最南端、平和祈念公園をスタート地点とし、さらに先の東海岸沿いを北上することに。
ひめゆりの塔周辺は、相変わらず賑やかな雰囲気。
平和祈念公園から南城市の東海岸に出て、その先にちょこっと突き出している「奥武島(おうじま)」に渡り、有名な天ぷら屋さんへと向かう。
この島には天ぷら屋さんがいくつもあるのだが、目指したのは「大城てんぷら店」。
注文したい天ぷらを写真で確認し、伝票で記入。
どれも1個60円。アーサー(青海藻)、もずく、魚、イカの4種を2人前注文する。
会計を済ませると番号札が渡され、天ぷらが揚がってくるのを待つ。
日陰のベンチで出来立ての天ぷらに舌鼓を打っているお客さんの大半は、レンタカーで島を訪れている中華系観光客のようだ。
あちらこちらから、「ハオチー(おいしい)」という声が聞こえてくる。
我々は、海岸沿いの駐車場に車を停め、車内に持ち帰っていただく。
思ったよりソフトな口当たりで、全然油っこくない。
衣にほんのりと下味がついているので、何もつけずに頬張れる。
確かに美味しい‼︎ クセになる旨さだ。
これが一人前だが、ペロッと食べて終わってしまう。
一緒に、ポーク玉子握りも購入したが、これも完食。
「車の周辺には、猫たちがこちらを眺めている。
昔飼っていた猫に似ているので、思わず魚の天ぷらを少しちぎって窓から放る。
すると、別な場所からサッと別な猫が飛び出してきて魚を横取り。
仕方がないので、もう一度、魚をちぎってお目当ての猫ちゃんのいる方向に投げる。
すると、またまた同じ猫が飛び出てきて掻っさらう。
三度目も、また同じ結果に。
これが猫社会の現実というものか。
人間界と、さほど変わりがないなぁ〜と、ため息。
こうなったら、意地でもこの猫ちゃん達にくれてやるんだ、と固い決意を持ち、今度は車を降りて直接猫ちゃんと対峙。
ようやく推しメン猫ちゃんに魚を食べさせてあげることが出来て御満悦なY。
こうして、猫ちゃん達に遊んでもらい、しばらく駐車場で休憩する。
小一時間ほど休憩を取ってから島をはなれ、海岸沿いを北向かって走ったところにある、世界文化遺産「斎場御獄(せーふぁうたき)」を見学。
「御獄(うたき)」とは、南西諸島に広く分布する「聖地」の総称のこと。
その中でも「斎場御獄」は、琉球王国最高の聖地とされ、琉球創世神・アマミキヨが創り出したと伝えられている。
琉球王国の最高神女である「聞得大君(キコエオオギミ)」の就任式も、ここで行われていたそうだ。
公園池を通って御門口(ウジョウグチ)から御獄に入ると、大庫裡(ウフグーイ)・寄満(ユインチ)・三庫裡(サングーイ)といった神域が分布する。
岩の前で敷物の上に正座し、祈りを捧げている女性たちがいる。
ここ「斎場御獄」は、現在もなお聖地として拝まれている正真正銘の祈りの場所「拝所」なのだ。
「斎場御嶽」の聖地を訪れる前に、必ずビデオ室で注意事項の確認がある。
聖地は祈り場であることを忘れずに。
御嶽では大きな声を出したり、騒いだりして、拝んでいる人たちの妨げをしないように。
ということであったが、そんな呼びかけもなんのその。
そもそも外国人観光客の立ち入りを許し、ビデオも注意書きも、英語と日本語でしか表示していない。
ここを訪れる多くの観光客は、何処も同じ中華系、もしくは韓国人。
当然ながら、そんな注意事項は通じない。
よって、大声をあげるし、子供ははしゃぎまわり、いささか騒がしい。
「拝所」の前で真剣に拝んでいる人がいたが、その近くには大声で説明する現地ガイドがいる。
別な場所に移動して、拝所の写真を撮っていたところ、さっきのガイドから、直々に「お祈りの妨げはしないように」と注意を受ける。
他の観光客が記念写真を撮ったりしている合間を縫って、聖地の説明看板や案内板を撮影していたので、私の後からやって来た人が拝所でお祈りの準備をし始め、拝所の前に布を敷き始め人がいることが気づかなかったのだった。
「すみません」と詫びて、すぐにその場を後にする。
そのガイドは、一つ前の拝所でもそうであったが、今度も祈りを捧げている人の傍で、大きな声でガイドをし続けていた。
その声の主から注意を受けてしまっただけに、なんとなくモヤモヤとした気分にさせられてしまう。
神聖な拝所で祈っている人の至近距離で、その解説をする。
この行為こそ、祈りの妨げになつているのではないか?
そばで見ていると、まるで解説付きの祈りのパフォーマンスを見せられているかような錯覚すら覚える。
ガイドブックによっては、この「斎場御嶽」は今流行りのパワースポットとして紹介されていたりする。
近くにいたおばさん達は、聖地の空気をすくっては体に撫で付け、「ああ、なんだか元気になった気がする〜‼︎」と言って、はしゃいでいた。
聖地への入場料は、300円。
なんだか釈然としない、聖地見学であった。
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