4月20日 「牛深ハイヤ祭り」に飛び入り参加するの巻


思い起こせば3月上旬、KY夫婦が鹿児島を回っていたときのこと。

道の駅「長島」に貼ってあった、この祭りのポスターに目が止まった。


若者たちが色とりどりのハッピをまとい威勢良く踊っているポスター。


「第48回 牛深ハイヤ祭り」。

国道沿いの岸壁から海に投げ出されるように建つ、街灯一つない真っ暗な道の駅。

そのトイレの入り口の通路だけが、辛うじてぼんやりと灯りに照らされている。

その薄明かりの中、地元の演歌歌手のコンサートのポスターと並んで目にしたこのポスター。


我々が、この時、牛深行きを即決したのは言うまでもない。

ちょうど、久々に地域に根付いた祭りも観てみたいと思っていた矢先のことだった。

この祭りは、4月下旬なので一ヶ月以上も先になるが、その前に鹿児島の大隅半島と宮崎、それに熊本も回れば、ちょっと間延びもするが、日程は合わせられるだろう。

ということで、予定が有って無いような我々の旅ではあるが、実は初めから、この祭りの日程に合わせ、満を持して天草にやって来たのだった。


ハイヤ祭りは昨日から3日間の日程。

「総踊り」は、今日の夜と明日の昼に二回ある。

祭りの期間中、メインステージや近くの道の駅周辺では、朝からいろいろな催し物があるが、我々はこの「総踊り」に合わせ、夕方近くになってから牛深の街にやって来た。

交通規制があると聞いていたので、早めに会場である牛深港周辺に向かうが、特に車が多いわけでもなく、すんなりと会場付近に到着する。

埠頭に設けられた大型の仮設駐車場は、すでに半分ほど埋まっていた。

駐車整理の方に誘導された場所に車を停めると、埠頭を挟んだ向かい側のメインステージのある白いテントから、演歌歌手の歌声が流れてくる。




今日は祭りの二日目だが、周辺の人の行き来を見る限り、それほど賑わっている感じでもなく、若干拍子抜けの感アリ。

当初は、総踊りを観るだけのつもりだったが、「飛び入り参加も大歓迎」というアナウンサーの声を聞き、せっかくなので飛び入り参加でもしようかと思い立つ。

問題は衣装。

普段着でも問題はないのだろうが、ハッピでもあれば気分が盛り上がることだろう。

係員の方に飛び入り参加の衣装について尋ねると、「ステージ前の案内ブースで何か貸してくれるかもしれない」というので、ステージ前へと向かう。


この向こう側がイベント会場だ。


信号待ちの間、ハイヤ踊りの像をお手本に踊りの練習。


ステージの前にはベンチが数列並び、少し距離を置いてテーブル席が並んでいる。

メインステージでは、ちょうど牛深ハイヤ保存会によるステージが行われている真っ最中。

しかし、ステージを楽しむ人たちは、思ったよりも少ない。

総踊りを前に、地元の人たちは一旦夕飯に戻っているのかも知れない。


次なる舞台は「ゆるキャラステージ」。

熊本のゆるキャラと言えば、言わずと知れた「くまモン」である。


各地のイベントで大活躍のくまモンは、一体何人(匹)いるのだろうか。

素朴な疑問が浮かぶが、確かに動くくまモンは可愛い。

MCの男性が軽妙にくまモンにツッコミを入れながら、「くまモン体操」や「くまモンタッチ」で子供たちを盛り上げる。くまモン体操のBGMは熊本の魅力を列挙する「くまもとサプライズ!」だ。
くまモンのあの眼は、実はサプライズの表情だったのですね。


着物姿の「ハイヤ娘」たちがいる案内ブースでハッピが売っていたので、夫婦色違いで購入。

ついでに手ぬぐいを買おうかどうか迷っていると、「ハイヤ踊りの参加者には無料で配られる」と教えてくれた。



我々がハッピ姿に着替えた頃、牛深ハイヤ保存会の面々がステージに上がり、初心者向けにハイヤ踊り講習を開始。

といっても、20分ほどで踊りがマスターできるわけでもない。

その場にいた50人ほどの飛び入り参加者の面々は、「あとは本番で」と手ぬぐいをもらい、スタート地点まで、ぞろぞろと引率されていく。


 
夜7時に総踊りがスタート。

商店街に着くと、我々飛び入り組は「飛び入り丸」のプラカードを持ったハイヤ娘の後ろに集まり、スタッフの「3列に並んで下さ〜い!」の指示に従って隊列を組む。

県会議員さんの挨拶のあと、大会委員長さんの号令でスタート。

とはいえ、保存会を始めとするいくつものチームが順番に踊り始めるので、最後に位置する我々は、マラソン大会のスタートと同じく、最初は足踏み状態で腕だけで踊っていた。

なんだかんだで大体の動きは覚えているようだ。

総踊りは一時間半。

その間ぶっ続けで踊るのかと思っていたら、途中で踊りが中断し、水分補給タイムとなる。
夜は涼しくはなってきたが、それでもかなり汗をかく。

総踊りでは、飛び入り参加も審査の対象になるらしく、「そろそろ審査員席です。元気よく笑顔でお願いしま〜す!」の声が響く。

いかにもリピーターという男性もいて、審査員の目にとまるのはこういう人なのだろうな、と思いながら、自分も忙しく踊りながら、審査員をつい探してしまった。

終わりの頃には身体も慣れてきて、踊り足りない感じ。

この分だと、明日の総踊りにも参加しそうである。



踊りは楽しいのだが、参加すると肝心の総踊りがまったく見ることが出来なかったことに気付く。

仕方がないので、明日はYが踊り、Kが撮影ということで分担することにする。

駐車場整理の方に、明日も参加するということで駐車の許可をもらい、湾岸の駐車スペースを確保。

コンビニでおつまみやビールなどの買い出しをし、牛深港に戻って宿泊する。

キャンピングカーで日本一周

キャンピングカーで日本一周の旅に出ています。夫婦二人、各地の歴史や文化、暮らし方を学びながら旅しています。

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