真っ暗闇の森の中、ポツンと一台車を停め、一夜を明かしたKY夫婦。
風の音に怯えながらも、なんとか気力で乗り切り、Yのお腹も回復したところで道の駅「しんごう」を出発。
この道の駅、駐車場はこのセンターの前だが、トイレは道を隔てたところにあり、なぜか屋根の上には十字架が。
でも教会ではない。(K)
道の駅を出た一行は、新郷村の最大の観光名所である「キリストの墓」に向かう。
Kが見つけてきたこの場所は、私には当初、「義経伝説」的な胡散臭さしか感じなかったのだが、墓に隣接する資料館の解説を見るかぎり、ここ新郷村も村を挙げて6月の「キリスト祭り 」などの行事を執り行う一方で、信憑性の面では「一つの歴史ロマン」として客観的に位置付けているように思える。
キリストの生涯には「空白の12年間」があり、その時期に日本に渡り、能登半島で修行していたという。その後エルサレムに戻って布教をし、そこで処刑されたのは実は身代わりになった弟で、キリスト本人は現在の八戸に渡り、現在の新郷村で天寿を全うしたとされる。
この伝説の根拠になったのは、いわゆる「竹内文書」であり、キリスト伝説だけでなく、天皇制や邪馬台国問題など、日本の古代史の様々な側面に関わってくる文書であるらしい。
私はこの方面で想像力があまり働かないのだが、実際に伝説の現場に来てみると、何か厳粛な力をそれでも感じてしまう。
岩手方面に向かい、二戸市にある金田一温泉へ。
金田一温泉センター「ゆうゆうゆーらく」で入浴(600円)。
肌がとてもツルツルして、気持ちの良い温泉。
このあたりは「座敷わらし」で有名なところで、温泉街から国道に出るところに、「次回は座敷わらしに会えるかも」という看板がある。
まるで、今回は会えなかったことが前提になっている書き方だが、まあ、いつでも会えるようなものではないだろう。
今回は旅館に泊まる旅ではないので、残念ながら座敷わらしに縁はない。(Y)
夕方、二戸市のショッピングセンターで食事と買い出し。
駐車場を出ようとした時、Kが隣の敷地にストーンサークルのような遺跡を発見。さっそく近寄って確認すると、
このショッピングセンターを建てる時に発掘された遺跡だという。この石の周囲を取り囲むように、住居跡が確認されたらしく、三内丸山遺跡に匹敵するとか。ネットで確認すると、この荒谷遺跡のストーンサークルは、死者を弔う場所だそう。
そういえば、金田一温泉♨️の壁紙に、元々はアイヌの方々が薬湯として利用していた、との記述あり。
「北海道・北東北の縄文遺跡群」で世界遺産登録を申請していることは知っておりましたが、北海道から東北にか
けて、同じ一つの文化圏であったことが伺える、なるほどな一件でありました。(K)
折爪岳の方に登って行って、道の駅
「おりつめ」に到着。
雨は降り続いているが、昨日の道の駅よりも開けたところにあり、風呂上がりで気分は良い。道の駅で買ったくるみ餅や漬物などをつまみに焼酎を少々飲む。(Y)
ここは、夜間でもトイレに明かりが灯され、安心、安全この上なく、清掃も行き届いていて、なんとも居心地の良い道の駅。水飲み場もあるし、ゴミ捨ても可能で、我々車中泊者には天国のような場所。
トイレを清掃し、管理されている皆様に感謝。お礼にご当地物の食材を、いつもより多目に買い込んだことは言うまでもない。(K)
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