願い虚しく、朝から濃霧。
小雨混じりの寒空の下でのスタートです。
先ず始めに向かったのは、ネット情報で「町の歴史がよくわかる」という書き込みがあった 新ひだか町博物館。
図書館併設で、見学は無料。
ここでは、この土地に暮らした人々の歴史を辿ることが出来ます。
中でも、私が気に入ったのは、地域によって異なるアイヌの伝統的な踊りが種類毎に、また、ユカラの語り映像が解説付きで見られるコーナーです。
カムイユカラでは、それぞれの物語の語りの間に、繰り返し同じ文句を何度も入れる「saha(サハ)」と呼ばれるものがあり、
これが同じリズムで小気味よく挿入されていて、何度聞いても飽きません。
展示内容も完結で分かりやすく、おススメのスポットです。
続いて向かったのは、やはりネットで「アイヌの歴史がよくわかる」と評判の新ひだか町アイヌ民俗資料館 。
ここでは、再三に渡る松前藩の収奪に抵抗する為、1669年に この地を拠点として起きた「近世最大のアイヌ民族の蜂起」といわれるシャクシャインの戦い(原因、きっかけ、経緯)に始まり、アイヌ民族の歴史や文化が分かりやすくコンパクトにまとめられて展示されています。
かつて、東北地方では アイヌ語を話していたんですね。
知りませんでした。
館の職員の方のお話では、この家は一見寒そうなんですが、暖炉があるので真冬でも、常に室温は20度ぐらいに保たれていたそうです。
この火を絶やさない事が女性の重要な仕事であったそうで、これを怠ると女性としての価値も下がるのだそうで。命かかってますからね〜。
衣服の模様についての展示も、他の近隣エリアとの比較があったり、
ソフトバンクのお父さんは、 この家と同じ系統の北海道犬である事が分かったり、伝統行事のイヨマンテでは、行事を行うたびに人が亡くなる(魂が持って行かれる)と恐れられている事など、職員さんから詳しい解説もあり、展示以外のプラスαが素晴らしい、盛りだくさんの内容でした。
職員の方のお話は、現代にこの地に生を受けた若者独自の視点を混じえた、フランク、且つ血の通った内容で、心の中にスパーンと入ってくる感じ。
他にない、暖かみ、アイヌ愛を感じる資料館でした。
庭先には、シャクシャインさんのカッコイイ銅像があります。
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